リスクマネジメントの具体例|企業事例・業界別の成功と失敗事例など徹底解説

公開日:2025/12/09
リスクマネジメントの具体例|企業事例・業界別の成功と失敗事例など徹底解説

企業が価値や収益を維持するために欠かせないのが、リスクマネジメントです。

リスクを適切に管理し、危機を未然に回避する対策を講じることで、万が一のピンチに陥った際も最善の行動をとることができます。

しかし、リスクマネジメントという言葉は知っていても、具体的にどのような対策を講じるべきかは、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、リスクマネジメントについてわかりやすく解説するとともに、各企業の実例を紹介します。

リスクマネジメントに成功した事例と失敗した事例の両方を取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。

リスクマネジメントとは簡単に言うと?

リスクマネジメントとは、簡潔に言うと、リスクを管理して、損失を軽減または回避することです。
企業が直面するリスクには、災害やサイバーテロ、パンデミック、社内で起きるハラスメントなどがあります。また、個人が直面する主なリスクが、ケガや病気、人間関係の悪化などです。
リスクマネジメントとは、これらのリスクを早期発見し、適切な対策を講じて危機を回避する手法です。

リスクマネジメントを使った例文

リスクマネジメントという言葉を知ってはいるが、どのような場面で使うのかがわからない、という方もいるのではないでしょうか。

そこで、リスクマネジメント、という単語を使った例文をいくつか紹介します。
  • あの企業は、リスクマネジメントを軽視していたために、経営危機に陥っている
  • 社内でSNS研修を行うのも、リスクマネジメントの一環です
  • さまざまな保険に入っておくことも、リスクマネジメントのひとつである
主にビジネスシーンでは、「リスクマネジメント」という単語は上記のように使われます。

リスク対応の4つの例

具体的なリスク対応は4つに分類できます。それぞれの具体例と共に紹介します。
分類内容具体例
リスクの低減リスクを減らすこと災害時の被害を軽減するために、社屋の耐震補強工事を行う
リスクの回避リスクの発生を防ぐこと人為的ミスや社内ハラスメントがおこらないよう、社員研修や社内教育などを実施する
リスクの移転リスクの影響をほかでカバーすること保険に加入し、災害時における金銭の損失を補填してもらう
リスクの受容リスクの影響が少ない場合は、損失を受け入れること顧客などからの軽微なクレームに対しては、都度対応し、取り立ててクレーム対応研修などは行わない
これら4つのリスク対応は、「リスクマネジメントの4原則」と呼ばれています。

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個人の日常のリスクマネジメントの身近な例

個人の日常のリスクマネジメントの身近な例個人と企業では、それぞれ想定できるリスクが異なります。ここでは、個人の日常生活でのリスクマネジメントについて、具体的に紹介します。

健康管理のリスクマネジメント例

日常生活でのおもなリスクマネジメントのひとつが、健康管理です。

病気になると、仕事ができない、食事が美味しく取れない、といった弊害が出てくるため、日常生活に悪影響を及ぼします。最悪の場合、命に関わる恐れもあります。

そこで重要なのが、健康管理のリスクマネジメントです。具体的には以下のとおりです。
  • ダイエットをして生活習慣病の発症リスクを下げる
  • 健康診断や人間ドックを受けて、病気の早期発見・治療につなげる
  • 規則正しい生活をして病気の発症率を下げる
  • 運動する習慣をつけて、ケガをしにくい身体づくりを目指す など
このように、病気を予防し、健康を維持することで、日常生活に支障をきたすリスクを軽減させます。

貯金や投資のリスクマネジメント例

貯金や投資に関するリスクマネジメントも重要です。貯金ができないと、将来金銭的に困窮するかもしれませんし、投資に失敗すると財産を失う恐れもあります。

また、時間や教育に関する投資も、失敗すると無駄な時間を過ごしてしまうだけになります。

貯金や投資に関するリスクマネジメントの具体例は、以下のとおりです。
  • 毎月一定の額を貯蓄に回し、急な出費に備える
  • 投資をする際は、どの程度の損失なら生活に影響がないかを考え、その範囲で行う
  • 投資先や投資のタイミングを分散し、リスクを低減させる
  • 講座や教育にお金を使う際は、目標と目的を明確にする
  • 習ったことはすぐに実践し、かけた時間とお金が無駄にならないように努める など
貯金や投資のリスクマネジメントで重要なのは、起こり得る損失をしっかり把握したうえで、いかに損失の影響を最小限に抑えられるかを考えることです。

情報セキュリティのリスクマネジメント例

インターネット社会の現代では、情報セキュリティに関するリスクマネジメントも必須です。具体例は以下のとおりです。
  • パソコンにウイルス対策ソフトをインストールし、ウイルス感染を防ぐ
  • パスワードは特定しにくいものにして、使いまわさないようにする
  • フィッシング詐欺の情報を収集し、引っかからないように注意する
  • SNSの不適切な利用をしない
  • インターネットに個人情報を公開しない など
近年、デジタルリスクは増加傾向にあります。意図せぬ炎上や情報漏洩を避けるためには、リスクマネジメントが重要です。

災害時のリスクマネジメント例

災害は、いつ起こるかわかりません。災害が発生したときに、被害を最小限に抑えるためにも、以下のようなリスクマネジメントを行いましょう。
  • 防災グッズや非常食、家庭での備蓄を準備しておく
  • 家族間で安否確認の方法を共有しておく
  • ハザードマップで避難場所や避難経路をあらかじめ確認しておく
  • 家具が転倒しにくいような配置にする など
リスクマネジメントを実施することで、自分や大切な家族の命を守れます。

業界別のリスクマネジメントの具体例

業界別のリスクマネジメントの具体例企業のリスクマネジメントの内容は、業界や業種によって異なります。そこでここからは、企業のリスクマネジメントの具体例について、業界別に紹介していきます。

医療看護のリスクマネジメント例

医療看護現場のリスクマネジメントでは、患者・医院・医療従事者を守ることが重要です。医療看護の現場に潜むリスクとその対応策を、以下の表にまとめました。
想定されるリスク具体的な対策
院内感染
  • 医療用ガウン・手袋・医療用マスクを装着する
  • 使用済み器具の滅菌・消毒を徹底する
  • 手洗いを徹底する
薬の投与ミス
  • 複数人によるダブルチェックを徹底する
  • バーコード認証システムを導入する
  • 定期的に院内研修を実施する
患者誤認
  • 患者本人に氏名と生年月日を伝えてもらう
  • 患者識別バンドを使用する
  • 診察券受け渡しの際は、患者にも名前を確認してもらう
転倒・転落事故
  • ベッド柵を設置するなど環境を整える
  • 装具を活用する
  • 転倒・転落予防に関するスタッフ教育を徹底する
  • 事故発生時の適切な報告と原因分析を徹底する
コミュニケーションエラー
  • 申し送り事項を標準化し、伝達ミスを防ぐ
  • 重要な指示や意見は2回繰り返す
  • 緊急事態の際は声出し確認を徹底し、情報共有する

学校のリスクマネジメント例

学校では、子供たちや指導者が安心・安全な学校生活を送れるように、リスクマネジメントを徹底する必要があります。

想定されるリスクと具体的な対策は、以下のとおりです。
想定されるリスク具体的な対策
自然災害の発生
  • 周辺の土砂災害・河川氾濫地域を把握しておく
  • 近隣学校との情報共有を徹底する
  • 休校の判断基準を明確化する
不審者の校内侵入
  • 不審者の判別方法を共有する
  • 119番、110番への通報
  • 定期的に不審者対応訓練を実施する
事故の発生
  • 定期的に校内設備の安全点検を実施する
  • 教職員研修で応急処置の方法を共有する
  • 事故発生時の対応に関するフローチャートを作成する
モンスターペアレントからのクレーム
  • 対応する際は必ず記録に残す
  • 教職員研修で対応方法を学ぶ
  • 専門機関のアドバイス・サポートを受ける

食品業界のリスクマネジメント例

飲食店や小売店といった食品業界は、安全面や衛生面のリスクマネジメントを怠ると、ただちに営業停止になる可能性があります。

営業停止になって大幅な損失を防ぐためにも、以下のリスクを想定し、対策を講じることが重要です。
想定されるリスク具体的な対策
食中毒や異物混入
  • 手洗い消毒、マスク・手袋の着用を徹底する
  • 調理器具の衛生管理を徹底する
  • 研修で衛生面の意識を高める
火災事故
  • 定期的に避難訓練を実施する
  • 火災保険に加入する
  • 火災発生時のマニュアルを作成・共有する
従業員のケガ
  • 労災保険に加入する
  • 定期的に器具や機械の安全点検を行う
  • 機械の正しい使い方についての研修を行う
資金不足
  • 仕入れ先を見直す
  • メニューや商品を刷新する
  • 省エネ設備の導入を検討する

金融業界のリスクマネジメント例

デジタル化が著しい金融業界は、金融市場のリスクや、顧客の信用リスクなど、多方面からのリスクが発生します。

そのため、リスクマネジメントを徹底して、高い信頼性を維持することが重要です。
想定されるリスク具体的な対策
サイバー攻撃
  • セキュリティーシステムを導入する
  • アクセス管理を厳格なものにする
  • セキュリティ意識向上のための教育を徹底する
システム障害
  • システム障害発生時の対応と復旧マニュアルを作成する
  • システム障害発生時の代替システムを導入しておく
  • データのバックアップを取っておく
コンプライアンス違反
  • リスク管理体制を構築しておく
  • 内部通報制度を取り入れる
  • 定期的にコンプライアンス研修を実施する
金融犯罪
  • 各店舗に顧客相談窓口を設置する
  • 被害に遭った顧客への払い戻し対応を行う
  • 振り込め詐欺未然防止対策を構築・実施する

IT・通信業界のリスクマネジメント例

IT・通信業界も、金融業界同様、多方面からのリスクを想定した対策を行わなければいけません。具体的には、以下の表のとおりです。
想定されるリスク具体的な対策
サイバー攻撃
  • サイバーセキュリティ対策を構築・実施する
  • 不正アクセス対策を強化する
  • サイバーリスクに関する社員教育を徹底する
システム障害
  • 重要な情報のバックアップ対策を万全にする
  • 障害時の復旧手順をマニュアル化する
  • 人為的ミスが起きないよう社員教育を徹底する
人材不足
  • 社員のワークライフバランスを重視し、人材の流出を防ぐ
  • 優秀な人材を育てるための社内教育システムを構築する
  • アウトソーシングや派遣を活用する

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リスクマネジメントにおけるBCPとは?

リスクマネジメントにおけるBCPとは?リスクマネジメントと混同されやすい単語が、BCPです。しかし、両者は全く異なる単語であるというわけではなく、密接な関係があります。

ここでは、リスクマネジメントにおけるBCPとはいったい何なのかを、わかりやすく解説します。

BCP(事業継続計画)とは?

BCPとは「Business Continuity Plan」の略称で、日本語に訳すと「事業継続計画」という意味になります。

事業継続計画とは、災害やテロ、感染症といった緊急事態に遭遇した際、事業資産の損害を最小限に抑えながら、早期に事業を復旧および継続するための計画です。

BCPは、緊急事態のリスクマネジメントに必要不可欠な施策です。BCPはおもに、以下のポイントを抑えて作成します。
  • 中核事業の特定:何を優先的に復旧させるのかを特定しておく
  • 復旧目標時間の設定:復旧目標時間を設定し、復旧へのモチベーションにする
  • 緊急時に提供できるサービスを取引先と事前に協議:緊急時でも提供できるサービスについて、取引先と共有しておく
BCPを策定する際は、「BCPはリスクマネジメントのひとつである」という認識のもと、緊急時の事業継続に支障をきたすものをすべて特定して、対策を考えることが大切です。

BCPが求められる業界例

BCPが求められるのは、社会インフラやサーバーネットワークに関わる業界です。具体的には以下のとおりです。
  • 製造業:設備被害やサプライチェーンの断絶といったリスクが想定されるため、バックアップ体制の構築が必要
  • 情報通信業:通信インフラの障害やサイバー攻撃が想定されるため、クラウド利用やセキュリティ訓練が必要
  • 小売業:物流の停滞と販売の機会損失が想定されるため、緊急時の配送体制の構築や倉庫の設置を分配するといった対策が必要
  • 医療・介護業:人材確保が困難になる、インフラが停止すると患者の命に関わる、といったリスクが想定されるため、代替要員の確保や自家発電機導入などの対策が必要
業界ごとに想定されるリスクは異なるので、それぞれに合った対策を考えることが大切です。

リスクマネジメントを導入した企業事例

リスクマネジメントを導入した企業事例リスクマネジメントが重要視されている近年、大手企業や有名企業が相次いでリスクマネジメントを導入しています。

ここでは、リスクマネジメントを導入した企業の事例を、いくつかピックアップして紹介します。

三菱地所株式会社

三菱地所株式会社をはじめとする三菱地所グループでは、リスクマネジメントを統括する機関として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置。

リスクマネジメント活動として、以下の取り組みを行っています。
  • 事業グループや各社でリスク分析を行い、最も大きなリスクを選定・対応する活動を毎年実施
  • グループ全体として重点的に対策を講じる必要があるリスクについてモニタリグおよび支援を実施
  • 幹部社員を対象としたリスク・コンプライアンス講演会を定期的に開催
  • 保有型のオフィスビル事業においては、比較的長期のリース契約を締結し、安定的な賃料を得ることで、不動産市況悪化のリスクを軽減
  • 自然災害に対するリスクマネジメントとして高度な防災機能を整備
  • サイバー攻撃へのリスクマネジメントとしてサイバーセキュリティ推進室を設置 など

参考:https://mec.disclosure.site/j/sustainability/activities/governance/risk-management/

株式会社 高島屋

株式会社 高島屋では、社長を委員長とする「高島屋グループリスクマネジメント委員会」を設置し、リスク管理体制の構築に努めています。

具体的な対策は以下のとおりです。
  • グループの業務執行に伴うさまざまなリスクを検出し、損失極小化に向けたマニュアルを作成
  • 経営環境の変化に伴う新たなリスクに対応できるよう、管理体制の見直しを常時実施
  • サステナビリティを巡る課題への積極的な取り組みを実施
  • 反社会勢力排除のために「法務・リスクマネジメント室」を設置 など

参考:https://www.takashimaya.co.jp/corp/ir/management/risk_manage.html

第一三共株式会社

第一三共グループでは、以下のリスクマネジメントを実施しています。
  • リスクマネジメントの推進体制を強化し、新たなリスクにも早期に対応できる体制を構築
  • 災害・事故、事件・テロなど、緊急事態の種類や事業への影響度合いに応じた対応ができる体制を構築。
  • BCPを作成し、有事においても医薬品等の安定供給及び品質確保が可能な体制、研究開発の継続性を確保できる体制を構築
  • 新型インフルエンザウイルスのパンデミックに備え「新型インフルエンザ等対策行動計画」を策定 など

参考:https://www.daiichisankyo.co.jp/about_us/responsibility/risk_management/#anc01

旭化成株式会社

旭化成株式会社をはじめとする旭化成グループでは、グループ一体となったリスクマネジメント活動を展開。以下のようなリスクマネジメントを実施しています。
  • 各製造拠点における危険源の特定や安全性の高い技術の伝承・教育といった事故発生リスク対策を実施
  • 品質点検等によるガバナンス強化、システム構築による法令遵守対応の強化などで国内外の品質不正リスクを軽減
  • 人権対応リスク対策として「旭化成グループ人権方針」に沿った事業活動を推進
  • 従業員教育やセキュリティシステムなどによる「技術的対策」でサイバー攻撃に対する柔軟かつスピーディな対策を実施
  • 自然災害やパンデミックへのリスクマネジメントとして、過去の事例を踏まえた対応方針・マニュアルの策定および訓練の実施 など

参考:https://www.asahi-kasei.com/jp/sustainability/governance/risk_management/

株式会社 資生堂

資生堂では、リスク対策に必要な体制を構築し、積極的かつ迅速なリスク管理を実施。

また、必要な対応策も講じています。また、リスクマネジメント活動として、以下の取り組みを行っています。
  • 毎年グループリスクを特定・評価し、重要リスクを抽出
  • 「資生堂グループ危機管理方針」を策定し、方針に則ったインシデント対応を実施
  • 大規模災害などの発生への備えとしてBCPを策定
  • 部門長・事業所責任者を対象としたBCPに関する説明会や年2回の安否確認訓練を実施 など

参考:https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/compliance/risk-management/

大塚ホールディングス株式会社

大塚ホールディングス株式会社をはじめとする大塚グループは、2020年にエンタープライズリスクマネジメント(ERM)を導入。

加えて2022年には、SO31000やCOSOといったグローバル基準を参照にした「大塚グループ・グローバルERMポリシー」を制定しました。 

そのうえで、リスクマネジメントとして、以下のような対策を行っています。
  • 大規模な自然災害や感染症に備えたBCPを策定
  • グループ会社の取締役、監査役、執行役員、担当部門長を対象にしたリスクマネジメント研修を年に1回実施
  • 情報セキュリティに関する、グループ各社共通の認識として「大塚グループ・グローバル情報セキュリティポリシー」を制定
  • グループ全体のセキュリティレベルの向上と継続的な改善を目的とした「グループ情報セキュリティ委員会」を設置 など

参考:https://www.otsuka.com/jp/sustainability/governance/risk_management.html

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リスクマネジメントの失敗事例

有名企業の中には、リスクマネジメントを導入していなかったために、十分なリスク対応ができず社会的信用を失ったり、経済的な損失を負ったりしたところがあります。

また、リスクマネジメントそのものに失敗した、という企業も少なくありません。有名な事例をいくつかピックアップして紹介します。

失敗事例①ベネッセ個人情報漏洩事件

2014年、日本の大手教育サービス企業「ベネッセホールディングス」が、主力商品「進研ゼミ」の利用者情報を中心に、約2,900万人分に及ぶ顧客情報の流出を発表しました。

情報を流出したのは、子会社に勤務していた外部委託のシステムエンジニアであることが判明。

業務に関するデータベースへのアクセス権を悪用し、故意に外部に流出していたのです。
事件は大々的に報道され、多くの人たちの信頼を失いました。ベネッセには解約の申し出が殺到。進研ゼミの会員数は、94万人も減少したそうです。また、株価も急落。経済的にも大きなダメージを負いました。
この事件が起こった原因として、ベネッセが十分なセキュリティ対策を行っていなかったことと、社員教育を徹底していなかったことが挙げられます。

リスクマネジメントを行っていなかったために、重大な機密情報流出に至った事例です。

参考:https://www.reliefsign.co.jp/column/230810

参考:https://www.fukuoka-roumu.jp/2907/9999/

失敗事例②吉本興業の反社会的勢力の関与問題

2019年、吉本興業に所属する複数の人気タレントが、会社に無届けで反社会的勢力のイベントに出席し、報酬を貰っていたことが発覚しました。
吉本興業では半年に1度、全芸人・全タレントを対象にしたコンプライアンス研修を行っていたと発表しましたが、芸人との契約を書面にしていなかったことと、反社会勢力とのつながりを絶つにはタレントの自助努力が必要、という姿勢があらわになったことで、多方面から批判を受けました。
加えて各企業のスポンサー降板、仕事やイベントのキャンセルなどが相次ぎ、吉本興業は大きな経済的損失を負うこととなりました。

芸能事務所が反社会勢力とつながりを持っていることが発覚すると、大きなイメージダウンとなります。

コンプライアンス強化が叫ばれている昨今、いかに「反社会勢力と関係を持たない」というリスク管理が重要であるかを知らしめた事件となりました。

参考:https://mainichi.jp/articles/20190713/k00/00m/040/295000c

参考:https://biz-suppli.com/newsletter/349/

参考:https://j-rmc.co.jp/column/risk-management-in-the-entertainment-industry-and-anti-social-forces/

失敗事例③三菱自動車の燃費不正問題

2016年、三菱自動車は、燃費試験のデータにおいて、自社製品の燃費を実際よりもよく見せるために社内で不正な操作があった、と発表しました。

今回の不正が行われた原因として考えられるのが、企業全体にコンプライアンスの意識が欠如していたこと、また、品質問題への意識の低さ、などです。

この不正の影響で販売台数は大きく落ち込むなど、燃費不正に関連した損失総額は、2015億円にのぼりました。 

ずさんな開発共有や社内体制によって、大きな社会的・経済的リスクを負うことになった事例のひとつです。

参考:https://legalsearch.jp/portal/daisanshaiinkai/mitsubishi-motors/

参考:https://business.nikkei.com/atcl/report/15/110879/042000319/

参考:https://www.nikkei.com/article/DGXLZO16156770Z00C17A5DTB000/

リスクマネジメントの成功事例

リスクマネジメントの成功事例リスクマネジメントに成功し、ブランドイメージや売上げの向上につながった企業も少なくありません。

ここでは、リスクマネジメントが成功したケースとして、有名企業の事例を紹介します。

成功事例①セブンイレブンの東日本大震災でのBCP発動

セブンイレブンは2011年3月11日の東日本大震災直後にBCPを発動、人的支援や商品供給・物流面の支援に取り組みました。

BCPとは自然災害やテロなどの緊急事態でも事業を継続させるための対策のことです。
セブンイレブンでは関係部門が連携して被災状況を把握、工場や配送センターの復旧を推進すると同時に、関東や新潟・北陸などの工場から東北地方の店舗へ商品を供給する体制を速やかに構築。
また、グループ全体でメーカーに対して商品調達の交渉を行ったほか、海外からも商品を調達し、商品確保に努めました。

これらの対策が功を奏し、震災発生当日に営業再開が可能になった店舗もありました。

セブンイレブンは、東日本大震災での対応を教訓にBCPを更新。リスクへの対応力をさらに高める内容へと刷新しました。

参考:https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/csr/pdf/2011_03_2.pdf

参考:https://news.nissyoku.co.jp/news/itakura20140310054904129

成功事例②シャープのコロナ過のマスク生産事業参入

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界的にマスクが不足した2020年、大手電機メーカーのシャープが三重(多気)工場で不織布マスクの生産を開始したことを発表しました。

マスクは同工場のクリーンルームを利用して生産。異業種からのマスク事業参入は大きな話題となり、現在も収益を上げ続けています。

シャープがスムーズにマスク生産開始できた大きな理由は、クリーンルームがマスクを生産する衛生環境の基準を満たしていたことにあります。 

適切なリスクマネジメントにより、質のよい設備とノウハウを有していたことで、新規事業参入のチャンスを得られた事例です。

参考:https://okugoe.com/range-economy/

参考:https://www.businessinsider.jp/article/210122/

参考:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230611-OYT1T50138/

成功事例③ディズニーのパーク閉鎖からのブランド維持戦略

2020年の新型コロナウイルス感染拡大によって、ディズニーも世界各国のディズニーランドの閉鎖や新作映画の公開延期など、さまざまな影響を受けました。

しかしその一方で、ディズニーは動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」の内容を強化。
映画の最新作を配信するなど、コンテンツを充実させました。この戦略がコロナ禍による巣ごもり需要とマッチし、有料契約件数が上昇。
エンターテインメント業界の帝王として君臨する、ディズニーブランドの強さを証明する結果となりました。緊急事態でのリスク対策が成功した事例です。

参考:https://www.sv-comm.com/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%96/2020/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E6%80%A5%E6%8B%A1%E5%A4%A7%E3%81%AF-%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E7%A6%8D%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%A4%89%E9%9D%A9%E5%8A%A0%E9%80%9F%E3%81%AE%E8%B1%A1%E5%BE%B4/

参考:https://diamond.jp/articles/-/234400

企業リスクを今すぐ解決!逆SEOとサジェスト対策に特化した実績で、貴社のブランドを守るアクシアカンパニー。過去1200件以上の成功事例と業界トップクラスの成果を誇ります。売上・採用・ブランドを守るための最適解を提供している専門会社です。

まとめ:成功と失敗事例から学ぶリスクマネジメントの重要性

企業や個人の生活を維持するためには、リスクマネジメントが欠かせません。来るべきリスクを想定し、
対策を講じることで、いざというときの被害を最小限に抑えることができます。

適切なリスクマネジメントについては、過去の事例から学ぶのがおすすめです。

さまざまな成功事例や失敗事例を参考に、それぞれに適したリスクマネジメントを講じましょう。

風評被害対策会社比較表

イメージ引用元:https://axia-company.co.jp/引用元:https://zeal-c.jp/引用元:https://www.siemple.co.jp/引用元:https://www.roadmap.co.jp/引用元:https://solution.brandcloud.co.jp/引用元:https://net-fuhyohigai-taisaku.co.jp/引用元:https://blitz-marketing.co.jp/
会社名アクシアカンパニージールコミュニケーションズシエンプレロードマップブランドクラウドネット風評被害対策BLITZ Marketing
企業概要逆SEOとサジェスト対策に特化し、業界トップクラスの成功率を実現する実力派企業。デジタルリスク対策の専門企業として15年以上の実績、豊富な危機対応力で高く評価デジタル・クライシス対策のパイオニアとして一貫して支援できる点が強み自社一貫対応で誹謗中傷・炎上・サイバーリスクにワンストップ対応20年以上のノウハウに基づき、多くの企業支援(具体件数・企業名は非公開)10年以上の豊富な実績と、独自開発AIを活用した24時間365日体制をしているSEO、広告、レピュテーション対策をワンストップで提供。
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実績取引実績1200社以上
逆SEO成功率85%以上
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取引実績4,200社以上累計8,000社以上累計200件以上(SEO/MEO/逆SEO等)、サイバー攻撃対応400件以上サービス導入企業数400社以上
リスク対策成功率94%
対策実績年数10年以上
公式には非公開(10年以上の経験・多数対応実績あり)創業10年以上、幅広い業種・業界に対応(具体件数・企業名は非公開)
対応範囲Google / Yahoo! / Bing炎上対策、SNS監視、誹謗中傷対応、社内研修、ガイドライン策定支援SNS/口コミ監視、逆SEO、誹謗中傷対策、サイレントクレーム対策、Webマーケティング支援誹謗中傷削除、逆SEO、サジェスト削除、サイト改ざん対応、フォレンジック調査、信用調査(反社チェック等)誹謗中傷投稿削除、発信者情報開示請求支援、逆SEO、レピュテーションモニタリングサジェスト対策、口コミサイト・掲示板対応、AIによるWEBリスク検知Webマーケティング、ブランド価値向上支援、逆SEO対策、広告運用最適化
対応スピード調査から見積提示まで最短即日迅速対応火種検知・迅速対応迅速なサービス提供が可能明示なし24時間365日体制でWEB・SNSリスクを監視案件ごとにスピーディな対応
逆SEO価格帯月額5万円〜(個人名対策)
月額10万円〜(法人名対策)
月額10万円〜(サービス名)
案件規模・内容により個別見積要問合せ内容・規模により個別見積案件ごとにより異なる案件内容に応じて個別見積案件内容に応じて個別見積
サジェスト対策価格帯Googleサジェスト 50,000円~
Yahoo!サジェスト 30,000円~
Bingサジェスト 50,000円~
※1キーワードあたり
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